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2018-09

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コメディに大切な事@劇団YAMINABE 「疑惑」

久々に見たストレートプレイ。
と言ってもおしんこきゅうの湯浅さんが出てるコメディ公演。


主人公はうそつきで逃げ癖バリバリの役者志望のフリーター、40歳の「とよちゃん」。
(「とよちゃん」呼びしてるのは親友だけなんだけど、二人の友情がアツいのであえてコレでいく
主人公が親友の芸能記者「ようへい」、わんこのように懐いてくれる後輩「なおき」と一緒にいつものスナックでグダグダと飲んでいるところから話がスタート。
スナックのママ「よしの」、一緒に働く「まい」のいるカウンターには謎のロン毛の一見客「かおる」が座っている。
性別不詳のかおるだけど、れっきとした男で整体師。
そこに現れた謎の男…作中一番のイケメン設定の「いちろう」、ママにご執心。
「いちろう」を追い出した後、「なつみ」というスナックで働く新しい女の子の面接が始まる。
最初の場面でここまでの人物がざっと描かれ、日が変わる。l
この芝居は全てこのスナックの中での話。

ある日、ママが買い出しに行きスナック内に1人残されるとよちゃん。
そこに駆け込んでくるジェラルミンのケースを抱えた大男!
大男の背中には銃創が。
「あいつを信用するな…」と一言呟いて、ガクッと崩れ落ちる大男。
慌てるとよちゃん、でも冷静にケースを開けてお金を盗って、死体遺棄の算段を。
あれ、ケースの中には札束以外にパンティー?!(原作者の表現準拠
そこに何の疑問も持たずポケットにパンティーを突っ込むとよちゃん。
疑問、持とうよ!
お金はさておき、とにかくこの男の死体をなんとかしなくてはならない。
とはいえこの大男、体重なんと128キロ。
そりゃあもう遠くまで運べるわけもなく。
もうママが戻ってくる、時間がない、
営業終了後になんとかしようと決めたとよちゃん、いつもにも増して言動が支離滅裂。
それでもなんとかママも客も追い出して…
大男を運ぼうとした矢先になつみ登場。
しかも酔いつぶれたはずのなおきも意識がある?!
とよちゃん、嘘に嘘を重ねてどんどんドツボにはまっていく。

実は大男は生きていて、記憶喪失の状態でスナックに現れる。
ここでもまた嘘に嘘を重ねるとよちゃん、大男を「ジャスミン」と命名、彼氏だと紹介してしまう。
「ジャスミン」、即座にオネエとして覚醒。
順応能力高すぎるでしょ。

で、この後ママのストーカーと、いちろうの正体、親友のようへいの背景が交錯していく。
ストーカーは「いちろう」か?という疑いが濃くなる中、ケースの中のお金も上手く処理できずテンパるとよちゃん。
フォローしてくれてるようへいだけど、彼には誰にも言えない秘密があった。
事態が急に動くのは、ママの部屋が何者かに荒らされた日。
ママにハンカチを差し出したつもりのとよちゃん、差し出したのはケースの中にあったパンティー。
それがママの物だと判明したことで、とよちゃんは一気に疑われ、窮地に立たされる。
ようへいのアドバイスでとよちゃんは自分がストーカーだと名乗り出ることに決めた。
ケースの中のお金だけは死守するために…

そしてとよちゃんが警察に連行された後、いよいよ謎解き。
いちろうはママの元カレだけどストーカーではなく刑事。
謎解きではなおきが大事な役割を演じるのだけど、このなおきがもう可愛いくて可愛くて…
とよちゃんをひたすらに慕って懐いて、だからジャスミンの「死体」遺棄だって隠れてなおきがやったし、とよちゃんがストーカーなわけないからと頭をしぼって、いちろうを巻き込んで一芝居うった。
ジャスミンとなおきのダブルヒロインかと思ったぐらいの健気さよ。
(どちらも男性です
そしてその罠にはまったようへいは、ストーカーの罪を認める。

やっとようへいがストーカーの罪を認めた時、劇団主催の方が悪役というかラスボスで出てくる。
実はあのケースのお金はようへいが芸能プロの社長を強請って得たもの。
つまり「ママのストーカー=ケースのお金の持ち主」だったために、ママのパンティーがケースに混入していたと。
ここで、逃げて嘘をつくばかりだったとよちゃんが初めて、人と、ようへいと向き合うのよ。
ただただ許すわけじゃない。
怒って、悲しんで、「絶交だ」というの。
だけどその絶交はあくまで「リセット」だと。
ここから先はまだあるのだと。
後で出てくるママの「赦し」と対照的な、とよちゃんとようへいの向き合い方。
男の友情の熱さ。

で、悪徳社長はついでにジャスミンの正体も暴いていく。
その前からメインストーリーの合間合間にジャスミンが出てきて、とよちゃんとラブラブいちゃいちゃしてたジャスミン。
今はもうとよちゃんしか見えてない。
記憶はもう諦めたのか?と思いきや。
実は結構初期に記憶が戻っていたけど、とよちゃんが好きだからそのままにしていたことが発覚。
まぁでもその恋心故にピストル持ったラスボスの悪徳社長をジャスミンが倒してくれたわけだから、結果オーライ。
倒される直前に社長がべらべら話したところによると、本当はジャスミン、悪徳社長に3歳から育てられたヒットマンだった。
うん、あまりにも見た目通り。
でもとよちゃんと出会ってからは、ジャスミン、ベビーピンクのエプロンで毎日料理を作ってとよちゃんの帰りを待っているそうな。
恋ってスゴイ。

社長が倒されて、いよいよ本格的にようへいが警察に連れていかれる瞬間。
ママがようへいを赦すんだ。
ようへいにとって、そのママの許しは初めて受けた大きな肯定。
これから先の人生の支えになるような、光。

私が一番感情移入したのは、このようへいだ。
ようへいにとって、とよちゃんは自分ができない自由な生き方ができる人。
自分勝手でうそつきですぐ逃げるけど、どこか憎めない、そんな親友。
ようへいは社会的に成功しても満たされなくて自信がなくて、仕事も1つの失敗で奈落の底に突き落とされた。
呆れた顔で自由なとよちゃんの世話を焼くとき、きっとようへいの中には優越感と嫉妬と独占欲が渦巻いていたことだろう。
「とよちゃんには俺がいないと」的な独占欲と優越感の混ざった気持ち、自由なとよちゃんへの嫉妬、それでもとよちゃんは魅力的で、自分にないものをすべて持っているから離れられない。

とよちゃんのような天然人たらしには、私はなれないから。
どんなにダメダメでも、きつねうどんマンなんて役を無邪気に本気で演じるとよちゃんから目を離せないようへいの気持ちは痛いほどわかる。
あれ、ようへいはママのストーカーだけど、一番好きなのはとよちゃんだよね。
…とよちゃん、総受け?

最後の場面でやっぱりとよちゃんはダメダメだという事が再確認されて、ドタバタして幕。
あ、ついでに言うと、作中でちょいちょい出てくる「きつねうどんマン」、遊園地のヒーローショーのヒーローらしい。
かおるやなおき、ママまで巻き込んでの猛稽古、なのにオーディションには呼ばれもしない…
役者としてとよちゃんに芽が出ることはなさそうだ。


全編、シリアスと笑いの混ぜ方が絶妙で、一瞬たりともダレずに最後まで駆け抜けていく。
そしておしんこきゅうの湯浅さん…オネエ(おカマ?)で記憶喪失のヒットマン「ジャスミン」。
あそこまでキャラクター全部乗せをよく演じきったものだ。
しかも意識がない状態で死体として好き勝手やられてる設定のシーン、見事だったのよ。
ちゃんと動かないで脱力してて。
まわりに何があっても(今日はちょっとしたトラブルもあった)噴き出さない、コメディアンにとって一番大切なことをキッチリ守り抜いていて。
このカンパニーはみんなすごいな、としみじみ思ったわ。
役がしみこんでいるから、アドリブが浮き上がらないし。
演出者がメインキャストの役名をフルネーム言えてないのに(笑)、演者は全員その人物として息をしていた。


とまぁほぼストーリー全部載せちゃったな…でも今日千秋楽だったから!
舞台挨拶つきの千秋楽取れて良かったわ~。
台風なんて気にしない!
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このページの管理者、朽葉。
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お笑いメインに、芝居、宝塚と西へ東へ。

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