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2018-11

彼を変えたもの@幕末太陽傳

お。パソコンで変換できた。
漢字変換からして心配になるようなこの公演。
幕末に花魁とそこで働く人々と長州の志士の陰謀を一度に詰め込んだ物語。
当然、ストーリーは複線展開。
舞台の上手と下手で別のストーリーが展開することもザラ。
そして品川宿の「相模屋」から舞台はほぼ動かない(お祭りのシーンもあるけど、女郎が自由に出歩ける範囲内)
あれだ、グランドホテルと構造はいっしょだ。
ストーリーは全然違うっていうか真逆に近いけど。


コメディだし、明るく楽しくて決してわかりにくい話ではないのだけど。
ストーリー同時進行とか、舞台上部で芝居展開とか、長州の志士は意外とビッグネームなんだけど予習しないとスルーしかねないとかいろいろと。
いや、私が最近歴史もの全然読んでないせいなんだけど、まさか久坂玄瑞スルーしそうになるとは…
凪くんは好きなので「凪くんカッコいいな~もっと出てこないかな」とは思ってたのにね。
今回の凪くん、本当イケメン。
尖った感じがたまらない。

後の井上馨、当時は聞多は末っ子キャラっぽい作り。
レオ君が可愛い。

がおりちゃんの演じるダメ親父や、ゆうちゃんさんの演じる爺さんもちゃんとストーリー上の意味を持っているところが嬉しい。
ヒメちゃんのやり手婆がハマり役すぎてびっくり。
ニックネームがヒメになるようなキャラだったはずなのにいつの間に…

貸本屋の金ちゃんの情けないハの字眉毛の笑顔がこの作品の癒し。
こはるの徹底した自己中ぶりが可愛い。
あんりちゃんも絵移調したんだなあ…

だいもんの演じる高杉は問答無用のカッコよさ。
「男の友情」とは違うんだけど、芝居のクライマックスで高杉がちぎちゃん演じる佐平次に「居残りにしておくにはもったいない」的な事を言うシーンがある。
これがもうカッコイイのなんの。

みゆちゃんはもう「ザ・みゆちゃん」なツンデレ役、ちぎちゃんの包容力の大きさが際立つ役どころ。
ちぎちゃんは余裕の表情で水面下で足バタバタさせて女のワガママをかなえてあげる役が一番カッコいいから。
(だからルパン3世が成立したんだよね)
ルパン3世と不二子と同じパワーバランス。
それが嬉しい。
話は全然違うんだけどね。


脇役組ではにわにわさんが大活躍。
ナレーションがあんなに上手いとは…聞きやすい声、見事な滑舌、主張し過ぎない抑揚、パーフェクト。
そしてこの人、「お父さん」やらせると輝くのよ…今回もドラ息子が1人いる設定。

この話は「おひさと父」と「相模屋親子」、こはるの客の大店の主人と息子、2組の親子がキーになってる。
2組の関係性が違うのね。
おひさ父は働きたくないからとおひさを相模屋に売っちゃうし、相模屋はドラ息子に金渡しまくりだし。
それぞれの「父」の心の中はほとんど描かれず、子の心はストーリーに描かれている。
あくまで父親は「鏡」なの。
そしてその子たちは駆け落ちするわけだけど…
ここまで親子関係が違う=育ちが違うと、あんなにラブラブに見えても心配になっちゃうね。

整理すると、ストーリーは3つのラインに分けられる。
「おひさの駆け落ち」、「おそめの悩みと女郎のいざこざ」、「維新の志士たちの陰謀」ね。
佐平次は主役なので、佐平次だけは3つのストーリー全てに関わる。
芝居のクライマックスでこの3つがちゃんと絡み合って、ピースがはまって大団円。
ラストの作りの緻密さはすごいカタルシス。
原作の力とはいえ、舞台の演出もいいのよ。
駆け落ちしていく2人が船で祝言上げて、その船で維新の志士が「高砂や」と唄うの。
絡みあうはずのない人生が佐平次の力でつながった。
口八丁手八丁で軽く世渡りしてきたキャラである佐平次だけど、このラストでは確実に皆を幸せにするために動いてる。
何かが彼を変えたから、全員の人生が好転するこの大団円に持ち込むことができたんだと思うのよ。
佐平次が病を得ている描写はあるけど、私は佐平次を変えたのは病気なんかじゃないと思ってる。

佐平次を変えたのは、おそめ。
そうであってほしいし、そう妄想するに足る芝居をちぎちゃんとみゆちゃんはしてくれたと思う。



ショーはとにかく明るく派手で楽しい。
ちぎちゃんらしいショーでありつつ、「男役の定番シーン」もちゃんとおさえてくれてて、サヨナラ公演のショーとしては大満足。
「ポラリス」や「カモメ」的な幻想的な衣装で全員そろってダンス、退団者プッシュのシーンもちゃんとあるし。
退団者が前に出てくるとき、さりげなく同期が背中を押してる演出があるの。
ベタだけど泣くよね。
ちぎちゃん独特の「絆」ポーズも取り入れられて、大階段もちぎちゃん仕様で。
退団者プッシュの幻想的なシーン、よくあるのは真っ白な衣装だけど。
今回は組カラー。
さわやかなミントグリーン。
それがまたちぎちゃんらしい。
こんな明るいサヨナラ公演はミキさん以来だと思う。
しんみりし過ぎず、本当に楽しい公演だったわ。


あ、今回唯一満足できなかったもの。
公演デザート。
…酢のゼリー。
デブハアマイモノガスキデス。
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