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2019-04

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背中で語るショーストッパー@七人ぐらいの兵士

明石家さんまのショーストッパーぶりと、中尾明慶の可愛さと、生瀬勝久の巧さ。
もうね、これだけでもすごいのに、周りも豪華。
でも全員ほめたたえてるだけじゃレビューにならないからそれはいったんおいておく。



生瀬の演じる木下は元お笑い芸人、現在は兵士。
ちゃんらんぽらんの馬鹿男、なのになぜか可愛い妹の彼氏となってしまった元相方の水嶋がここ一番の舞台をバックレた事、妹の死に目にも来なかったことを恨んでいる。

木下の部下どもはみんなダメ兵士。
訓練シーンがコメディにしかならないやつら。
そこへさらなるトラブル発生、部下の兵士の訓練中のミスでお尻に負傷、木下は野戦病院へ。

そこで出会ったのはテンション高い風変わりなナース(妹と瓜二つ)と、元相方の水嶋。
水嶋に復讐しようと自分の部隊に水嶋を引っ張る木下。
しかしさすがはダメ部隊。
あっという間に水嶋大人気。
水嶋の提案で初めて一つにまとまる部隊。
歌手の慰問の日、飛び入り出演で大ウケすれば兵隊なんか辞められるぜヒャッハー!とみんなで歌の稽古に励む。

慰問が歌から漫才に変更になり、今度はみんなで水嶋に弟子入り。
次々即席コンビが生まれ、漫才の稽古に励んだり、お偉いさん相手に一発ギャグかましたりしてお笑いに勤しむ。
そしてついに迎えた慰問の日。
水嶋の計画は結局「自分が兵隊辞める事」、そこからまたトラブル勃発、木下と水嶋は仲良く営倉へ。





とまあここまではアドリブ自由自在、明石家さんまのショーストッパーぶりと必死に芝居を進行させる生瀬勝久の駆け引きを楽しみつつ笑っていれば良い。
しかし、戦地に送られる兵士が出たり、温水洋一演じる田中が病死したり、じわじわシリアスに傾いていく。

そしてラストシーン。
ネタバラシはしない。
ただ。

明石家さんまと生瀬勝久の背中がかっこいい。
オッサンにしか出せない味。
生きてきた濃い時間が産む迫力と重み。
それにただただ圧倒される。

舞台での演技として、実力だけなら生瀬勝久の独り勝ちだ。
だけど、それだけじゃない。
生の人間が演じるという事は、どれだけ稽古しても、どれだけ技術を身に着けても、それだけじゃたどりつけない境地がある。


明石家さんま、生瀬勝久、二人の背中は素晴らしかった。
演技だけど演技じゃない、背中だった。

妹を奪った元相方への嫉妬に狂ったちっぽけな男だった木下が、戦地から逃げようと仮病までした水嶋が、男を見せるラストシーン。
ただ二人がこちらに背を向けて立っている、シルエットだけのその立ち姿がかっこいい。


ラストシーンのセリフは文字に起こしたらあまりに陳腐な「カッコいい男の友情」で。
だからあえて書かない。
だけど、彼らはその陳腐な台詞を彼らの人生の厚みで膨らませ、立ち上がらせた。
その事を賞賛したい。



男は背中で語れ。
オッサンの背中が一番カッコいいんだ。
オッサンよ、胸を張れ!






ここまで真面目に語ったけれども。
上手すぎるオッサンたちに振り回される中尾明慶の不憫な可愛さだけは特筆せねばなるまい!
オッサンたち容赦しないんだもん。


そして実は彼がタイトルのセリフ「七人ぐらい~」をラストに言う。
なぜ「ぐらい」なのか。
その答えは一つじゃない。
誰に感情移入してみるかによって違う答えを出せると思う。
今日出した答えに一年後の自分は納得しないかもしれない。
だからこそ、この作品を見てほしい。
自分で感じてほしい。

この話の兵士たちが「大事にしているもの」は全員違う。
娘、彼女、母親、夢、彼氏(?!)…
心理テストではないが、やっぱり自分と同じものを大事にしている兵士に感情移入しやすいもんだ。
人間だもの。
できる事なら、「今の自分」が大事にしているものと同じものを守ろうと戦うダメ兵士にどっぷり感情移入してほしい。
そして「大事なものから引き離されて銃をとる生活」を考えてみるべきだ。
これは今騒がしい某法案なんか関係ない。
人としてものすごく根源的な問いだ。
「大事なもののために死ねるか?この世で一番愛しい人と引き離されて銃をとれるか?」
この答えがイエスでもノーでも、どちらが正しいとかではない。
だけど、「自分がどういう人間か」、それを自覚することなしには何も考えられないし、この問いは「自分」を知るために大切な問いだと思う。




最後に決して笑わない鬼軍曹、中村育二に敬礼!
彼が笑ってしまったら、場面が壊れるようなシーンがいくつもあった。
あの天下の明石家さんまの全力ギャグを前に、彼は一度も笑わなかった。
あっぱれなプロ精神!
ラストシーン間近で初めて語られる彼のエピソードは、笑わないからこそ輝く大切なエピソードだ。
きっちり「仕事」をこなす名演に最敬礼を。





中尾明慶可愛いよハァハァ、で見つけた公演が、こんなに濃くて面白くて考えさせられて、なんだか一粒で三度おいしかったな。
三階席だったけど、見れて良かった。

あ、フィナーレの明石家さんまは真っ赤なチャイナドレスです。
間違った和田アキ子みたいになってるけど必見!wwww
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お笑いメインに、芝居、宝塚と西へ東へ。

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