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2019-09

犬とオッサンは社会の鏡@ドスト"F"ストライク「the last GIG in the JUK」

今回はちょっと社会派、ドストFストライク。

脚本家が前回と違うため、作風が全然違う。
前回は下北小劇場系、今回は中野系社会派。




その「社会派」ぶりが一番全面に出てたのが一見可愛い犬3匹のコント。
犬耳と鼻つけて3人出てきた時には台詞聞く前に笑いそうになったが。
犬たちが井戸端会議してる設定。
ボス、腰巾着、若造の3匹。
若造は人間社会の事を何も知らず、腰巾着にいろいろ聞きまくる。
腰巾着も知識がいい加減だけど、必死に虚勢を張ってえらそうに答える。
合間にボスが適当に言ってるように見えて妙に鋭い一言を叫ぶ。

3バージョンあったのだが、それぞれテーマが選挙、税務署、デモ。
選挙のバージョンが一番「わかってないなずなのに鋭い」感じ。
「選挙で日本が動くんだよ!」
「どっちに?」
「右に!でアメリカとくっつく!」
犬、鋭いw
ドン松五郎の冒険とか思い出した。




わかりやすく社会問題を扱いつつ、カオスっぷりでいろいろ吹っ飛ばしてくれたのが牛丼屋のコント、「ワンオペ」。
なんか某牛丼屋に特定できそうなメニュー出てきてるけど。
とあるワンオペな牛丼屋。
しかしそこでは牛丼を売るだけが仕事ではないw
いろんな客がいろんな要求をしていく。
あの店員、どんだけハイスペック。



今回は前回の「ムイミズム」がバージョンアップ!
「無意味律動」と名前を変えてw
ネオンキラッキラ。



死神が出てくるコント。
雪山で遭難した二人の前に、テンプレそのものな死神登場。
…文化祭のお化け屋敷レベルの衣装に哀愁。
そしてその死神、たぶん低級死神なのでしょう。
ポジティブな発言をしようとして奇想天外な言葉を連発する遭難者を前に成す術もなく…
可哀想な結末へ。




コントらしいコントだったのは、カンフーのファミコンゲーム。
台詞を話すのはプレイヤー役のみ。
出てくるキャラの動きを見切って攻撃を入れたらクリア。
敵キャラの動きがおかしいw
なぜか非常に日常的な動き。
プレイヤーのアテレコがまたおかしい。



父親参観のコントはちょっと早い季節ネタかな。
ズーズーズーの南野さんの目がすごい。
なんだろう、あの人を不安にさせる目の動きは。
居並ぶ父親たち、暴露作文を読む無邪気な子供たち。
その中で一見感動的な作文の南野家。
しかし父の南野さんは実は…
そしてシュンペーターさんの裏設定が効いているw
すごい伏線だ。




風刺と言えば風刺、ステレオタイプを嗤う2本。
1本目は閉鎖環境での殺人、そう、金田一やらコナンやらミステリーの王道設定。
探偵気取りの坊やがいちいちフラグだフラグだと騒ぐ。
もちろん隣にはロングヘアの幼馴染(ツンデレ)装備。
最終的にはフラグクラッシャーししまるさん、という。
納得しちゃうわw



2本目は「クロサワを探せ」、黒澤明の後継者を探すべく、「名は体を表す」と黒澤さん限定でオーディション。
出てきた「黒澤」は明らかに何か打ってきたか吸ってきた感じw
(ズーズーズーの南野さん…危ない人と暗い人に関しては天才的
一方その危ない黒澤のサポート役、シュンペーターさんのゴマすり能力。
人は「この人の言葉には深い意味があるに違いない」と信じこむとどこまでも妄想しちゃうのよね。
オーディションサイドの3人が南野さんの「黒澤」に洗脳されていく様が軽くホラー。
最終的に黒澤の言葉が深くもなんともなかったことが発覚するのだが、やっぱり判断基準がおかしいw
視野が狭くなった状態って、はたから見ると面白いんだよね。
中にいると必死だし、本当は怖い事なのにね。



今回は「反権威主義」とでもいうようなコントがもう1本。
冒頭一発目の友達に恋愛相談をする話。
真逆のアドバイスをする二人の間であっちにふらふら、こっちにふらふらする相談者。
結局意味不明な例えのアドバイスの方に寄って行ってしまう。
「なんとなくすごそう」なものがよく見えちゃうのよね、不安だと。
そういう心理をよく突いているなあと。



この公演、コンビの枠を超えてキャスティングできるのが魅力の一つなのだが、まさかの1人コントも。
結婚式の祝辞のコント、「3つの袋」のド定番のエピソード。
しかしその袋がどれもボロボロで、だんだん愚痴になっていく祝辞。
…最終的にYahoo知恵袋に着地するw
結婚式の祝辞を不幸な人に頼んじゃダメよねえ。



「察する」を巡って話がアクロバティックに展開していくコント。
風が吹けば桶屋が儲かる、をさらに発展させた感じね。
この世界で1人「察する」ができない若者の苦悩はとんでもないだろう。
これは風刺を前面には出していないけれど、逆に考えさせられた。
自分ひとり共有できない常識で廻る世界。
そんなところに放り出された不安。
ししまるさんの迫力で納得しかけるが、この世界の「察する」は日本語の察するじゃないw




トラック運転手と若者のコント。
オッサンというのは若者に説教がしたい生き物だ。
しかし、大半のオッサンはどこか間が抜けて、よく言えば可愛く、悪く言えば締まりがない。
このトラック運転手のオッサンもそう。
スケールが大きすぎるけどw
自作自演の「良い話のテープ」を聞かせたかったのに、どうしてこうなる。
(そもそもこのご時世にテープなあたり、オッサンである
若者に気持ちだけでも伝わってほしいなあ、と願ってしまう私もオバサン。




そして今回最大の問題作、「息子バイバイ」。
シュンペーターさんが最強すぎていろいろ持ってっちゃうのだが、本来は深い深い話。
実はイケメン君のツンデレ演技に悶えてたが、それも本題ではないw
「息子」を店で買う近未来。
今までの「息子」を売りに来た男が、新しい「息子」を物色する。
捨てられた「息子」のシュンペーターさんの明るさで話が軽くなっているけれど、テーマはガチガチの社会派。
なんせ出生前診断の簡易バージョン(母体の血液でOK)が出てまだ1年経ってないわけで。
デザイナーベビー誕生までのカウントダウンにリアリティーのある時代だ。
子供を選ぶ、が夢物語ではないとなると、この話もいろんな意味を帯びてくる。
最終的にはイケメンツンデレ息子が買われていくあたり、「※ただしイケメンに限る」な僻みもあるかw





今回一つだけ残念な事が。
前回「星を拾ってそこに住む人の生活を覗く」というオープニングの小芝居があったのだが、今回はいきなり本編。
オープニングとエンディングの世界観設定はあった方がいいと思うんだけどな。
コントだけで構成されている、いわゆる「お笑いライブ」より芝居に近い形式の公演だから、その方がオムニバスな感じが強く出る筈。

前回の時は書かなかったけど、この公演の形式ってさ、手塚治虫を彷彿とさせるのね。
同じ人が違う役を演じている。
違う役なのに、どこか繋がっている。
違う世界なのに、色が似ている。
黒シャツ黒パンツに小物1つで役を記号化してるから、余計に中の役者の共通項が光る。
だからオープニングで設定から入っていくのは良かったと思うんだけどなあ。

ちなみに、コントは毎回作家さんが違うらしい。
だからこそ、その様々な色を包み込む皮が一枚ほしい。

Last、なんて縁起の悪い文字は入っていたものの、まだ次があるそうで一安心。
次の時事ネタは何だろう。
マイナンバー制とかどうよ?w
(ストーリーはししまるさん悪者展開か、南野さん犯罪者展開しか思いつかないが…それを追う名刑事シュンペーターさん、素敵!w
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