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2019-07

ミラクル

辻一成の小説。
クリスマスというと、私のとってはこれ。
辻一成でいうなら本当は「カイのおもちゃ箱」が一番好きだけれども、あれはあまりに重いからなあ。
望月通陽って画家は知らないけれども、彼の絵があるからこの「ミラクル」はすばらしい、と思う。

話自体はとても短い。
過去に縛られた父親シドと、幽霊二人とかかわりながら少年アルが成長していく。
昔読んだ時はキキ(大人びた少女、アルの「夢」を変質させる)にいい印象は持たなかった。
アルの世界を壊そうとしているように思えた。
でも今読むとキキの「自分で選んだ」と自分で自分で言い聞かせているようにしか見えない台詞が悲しい。
アルに考えを押し付けているような強い言葉の裏にある、後悔や痛みを読み取ってしまうから。
それは私がもう少女ではなくて、後悔もある大人になってしまったってことなんだろうなあ。

20年後に読めば、きっと今度はこの話はアルの父親シドとミナの物語になる。
いい「小説」っていうのはきっと、読み手によって別の人物に感情移入できる物語のこと。
小説によって自分が見える、一方通行でない文章のこと。
私もいつかそんな話が書けたらいいんだけどね。
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