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2019-06

ハードルをくぐる軽やかさ@サキのコント、2019春「もう大人じゃないんだから」

サキさんといえばこのブログに出てくる芸人さんの中でほぼ最年少になるぐらいの若者コンビ。
単独ライブのタイトルは台詞っぽいもの。
今回のタイトル「もう大人じゃないんだから」は、なんか刺さるなあ…

望むと望まざると、いつか人は大人にならないといけなくなる。
だけど、それがしんどくてドロップアウトしてしまう人もいる。
そういう人が、そういう私が、自分の行動に納得するための台詞に聞こえたの、「もう大人じゃないんだから」は。

さて、ネタの事も書こう。
どのネタもそれぞれ「もう大人じゃない」人が出てきて面白い。

「取り調べ」シリーズは脱獄犯と刑事のコント。
刑事が完全に「大人やめた」自由人。
脱獄犯が自由すぎる刑事にとまどうコント。

他にも
・告知をちゃんとやらない医者
・おおざっぱすぎる定食屋
・かみ合わない手品バー
と、大人と「もう大人じゃない」人が化学反応を起こしていく。

コントの中身を1つ1つ説明するよりも、今回すべてのコントを貫いてる「何か」をなんとかして伝えたいのだけど。
もともとサキさんのコントは跳び越せない高さのハードルを潜り抜けていくような、そんな爽快感があるの。
今回はその傾向がさらに際立ってた。
社会では年を取ったら「大人」であることを求められる。
でも「大人」であることに疲れたら、「もう大人じゃない」って降りてもいい。
そしてその「降りた人」が起こす化学反応が笑いになる。
「降りた人」がいるから、面白い。


お笑いライブでアンコールという斬新な取り組みのあった今回。
アンコールは第一回単独ライブの不動産屋のコントのリメイクネタだった。
すごく、軽やかな仕上がりに変わっていた。
「面白さ」だけなら、私はどっちのバージョンも捨てがたい。
だけど、ネタの根底にある芯が第一回の時より軽やかになっていた。
客(長谷川さん)が異世界である「某特殊なお客さんオンリーの不動産屋」を前よりずっと楽しんでいた。
「大人」として来店した客が「大人」を降りて、せっかく迷い込んだ異世界を堪能していく。

なんだろう、コントを書いてる彼ら自身はきっとこの一年で「大人」になったんだろうね。
外から見ていた「大人」を自分の中に取り込んで、取り込んだ自分を外から眺めて、そしてそこから「降りる」ことを覚えた。
一年前より社会に対する眼差しが柔らかくなったように思う。
普通、そういう「柔らかくなる」変化は「大人になる」過程で起きるのに彼らはそうじゃない。
その独自性が彼らの光。
「変化」や「成長」というより、「吸収」「拡張」なんだよね、彼らのバージョンアップは。
だから、未来を見たくなる。
次が気になる。
未来が楽しみなコンビだ。
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このページの管理者、朽葉。
とにかく生のステージが好き。
お笑いメインに、芝居、宝塚と西へ東へ。

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