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2019-01

祭が日常@ダンシングヒーロー単独ライブ

単独ライブっていうのは、一言で言えば祭だ。
お祭り騒ぎだ。
だから凝ったタイトル考えたり、ネタの間の映像も気合入れたり、グッズ作ったり…
そういうことが一切ない、無印の単独ライブを何年もやっているダンシングヒーローさん。
新ネタをとにかく作り、演じる。
それだけのシンプルな単独ライブ。
なんなら通し番号すらアンケートには載っていない。
シンプル自然体でネタをひたすら。
ネタの間は彼らの「仲間」がトークでつなぐ。
今回は紙のチケットも凝っていたが、本当にネタとチケットしか作っていない公演。


漫才コント50:50という、しんどい頭の使い方に正面から挑む彼らは今回も漫才5本にコント5本。

1本目。
ロッククライミングにチャレンジしたい!という漫才。
空想の中なのでアッサリ超上級者になり、断崖絶壁にチャレンジするミヤタさん。
そこに現れるのはカワナカさん演じる謎の人物多数。
リア充大学生集団が底抜けのバカだったり、なんでお前がここに?な存在がいたり。
そして最後にそれが一本の糸でつながる気持ちよさ!
よく着地できたなあ。


2本目。
エージェント(カワナカさん)がとらえられた彼女を助けに敵のアジトに乗り込む!
しかし美女は仮の姿、本当のミヤタさんは…
ええと、美女です。
誰が何といおうと、あんな優秀で情に熱い男に愛される女は美女なのです。
本当の姿がなんであっても!
平成も終わるんだぞ?と言いたくなるようなモノスゴイ口紅塗っていたとしても。
あの状況で大真面目に愛の言葉をささやくカワナカさんすごいぞ。
演者が笑ったら終わりなコントをよく作る彼らなんだけど、一回も笑ってしまったところを見たことない。
本当すごいと思う。


3本目。
お祭りデートしてみたい!という漫才。
安定の女役のミヤタさん。
カワナカさん、1本前のコントのあの男前っぷりはどこに行ってしまったの…
一切のエスコートが不成立。
ミヤタさん演じる彼女もただただ従う訳じゃなく、かなりのボリュームの文句を言っている。
見ようによっては2コ上ぐらいの年上女子とのデートっぽい…
そうなんだよ、なぜか彼ら姉さん女房設定が似合うんだよ。
姉さんすぎる彼女のパターンも前にあったが。


4本目。
今度はカワナカさんが女子化。
三連続で女子登場。
今回どうした。
ずっと笑ってたから見ているときは全く気付かなかったけど。
ハンマー投げ選手のカワナカさん、コーチのミヤタさん。
カワナカさんの中には何人か住んでいて…多重人格。
投げる瞬間人格が変わって。
一番強いのお前かよ!


5本目。
ゴマ料理の専門店ができたよ!という漫才。
ミヤタさんは鍋とプリンとスムージーをオーダー。
スムージーは飲み物枠なのか?
いや液体だけど、う~~ん。
ま、とにかくこの店は料理提供のたびにミニゲーム発生。
地味にウザくて、そのウザさがいい。
ウザいカワナカさんはこの次のネタにも出てくるけど、あの見た目で反則だコレは。


6本目。
ラジオパーソナリティーのミヤタさん。
視聴者からのハガキを読んでいたら、なんか妙にエピソード多いけど、エピソード弱いハガキ職人がいるぞ?!
ああ、カワナカさんだ。
お前は女子か!と言いたくなるネットリしたウザさをあのガタイで発揮してくれる。
そりゃあ面白いに決まっている。
ミヤタさんの女装も強いが、見た目男らしいままウザ女子化するカワナカさんも強い。
なんとか同時に見られないモノか…(カオス


7本目。
ハイテクなカーテン。
今度はウザ女子ではなくオカン化してないか、カワナカさん。
このネタに関してはもう「どこからその発想出てきたんだ?」と脳内見せてほしいレベル。
カーテンが喋るし。
ミヤタさんの設定がなんとも物悲しいけども。
あのカーテンがいればぼっちでも寂しくないね!


8本目。
ぼけ老人カワナカさん、訪問ヘルパーミヤタさんの設定でのコント。
この人たち、確信犯だな。
あんなイケメンぼけ老人いません!
もうコントの世界に住みたいわコレなら。
カワナカさんがぼけ老人設定でイケメンセリフを言うだけでも面白いのに。
ミヤタさんの演じる女子はいちいち「よろめく」って感じなのよ。
言い回し古いし、この役は別に人妻設定確定してないけど。
ミヤタさんの演じる妙齢の女性の持つ意味不明なエロさみたいなもんがフルパワー発動。
どういう仕組みであのエロさはできてるんだろう?
女性として美しいという訳では無し。
演技力というにはデフォルメ徹底してるし…
よろめきミヤタさんに、恍惚の女たらしカワナカさん。
最強、最凶、最狂。



9本目。
バイクツーリングの漫才。
今回は…二人ともちゃんと男か。
これが普通なんだけど。
なんせ今回4本も女子いたから。
バイク似合うな、カワナカさん。
どこに素直にキャーキャー言ってるミヤタさんが何とも可愛い。
マスコット感。
カワナカさんの仲間はどこで見つけてきたのかがすごく気になる。



10本目。
ゲーム要素を取り入れた寿司屋!
効果音がガッツリ入った、彼らには珍しいタイプのコント。
大将がカワナカさんで、ミヤタさんは客として振り回されっぱなし。
ゲーム音のチョイスに同年代を感じる…
今の20代や高校生にどれだけわかるかな?
私は世代ドンピシャだったものばっかりで大喜び。



今回のMC兼トークは、まめのきさんとちぇく田さん。
毎回何かしようといろんなものをもって登場。
いわゆるモノボケともちょっと、いやだいぶ違う。

最後は二人とも男の姿に戻ってお見送り。
私はうっかり彼らの衣装と同じに見える青い服でライブに行ってしまい、コートのボタンを一番上まで止めて必死に隠してご挨拶。
わざとアレやってるとしたら、いくらなんでもイタいファンにもほどがある…
次からはお笑いライブの時は服にも気を使おうと身を引き締めた。
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愛と孤独と才能と@ボヘミアン・ラプソディ

何年前だろうか、小学生の頃、音楽の授業で「モーツァルトの才能に嫉妬したサリエリがモーツァルトを殺す映画」を見た。
そこに出てくるモーツァルトは不作法でバカで先輩であるサリエリに敬意のカケラも示さない非常識な男。
なのに音楽の神が選んだのはサリエリでなくモーツァルトで、音楽の才能だけは持っていた。
そのアンバランスさから目が離せなかった。

その何年か後、舞台の「モーツァルト!」を見た。
この作品ではモーツァルトは大人のヴォルフガング(通称ヴォルフ)と、子供のアマデウス(通称アマデ)に分裂していた。
正確には、ヴォルフの中にはいくつになっても子供のままのアマデが同居していた。
そして音楽の才能は本質的はヴォルフのものではなく、アマデとの異常な共存なしには存在しないものだった。
アマデが才能の具現化、というとそれはまた違う気がするので、説明が難しい。
とにかく大人のヴォルフは音楽家としての自分、一人の男としての自分として生きようとする。
そこにアマデがいることで歪が起きる。
アマデはヴォルフの中にいるけれど、ヴォルフの「一部」かと言うとそれも違う。
でもヴォルフの才能はヴォルフのみで制御できるものではなく、ヴォルフはアマデに徹底的に振り回される。
アマデを演じるているのは10才かそこらの子役なのだけど、彼らが本当ぞっとするほど研ぎ澄まされた表情をしている。
無垢。
そして、無垢だからこそ欲望に制御がない。
才能のままに作りたい。
それがヴォルフの「生活」を破壊するとしても。
作ることを邪魔するなら、アマデはヴォルフにすら牙をむく。
ヴォルフはアマデから自由になれない。
でもアマデを切り離せても、それはもうヴォルフじゃない。
才能が、人を振りまわし蝕んで、侵食して、ヤドリギのように絡み合っていく。



このボヘミアン・ラプソディもそういう話だ。
フレディ・マーキュリーは天才だ。
それはもう異論のない話だろう。
フレディはマイノリティだ。
それは民族的な事でもあり、セクシュアリティの話でもあり。
家族の輪の中ですらも、彼はマイノリティだった。
その「人の輪の中の孤独」はフレディの才能の餌となって、才能は大きく育った。
育った才能は、前以上に餌を必要とするようになった。
だから才能はフレディが孤独になるように、悪魔と取引をした。

もちろん実際の映画に才能の具現化した存在など出てこないし、悪魔だって出てこない。
最後にはフレディは再びQUEENの中に戻っていくし、「孤独」だけが彼の人生ではない。
けれど、才能に振り回され、家族を求めながら孤独へ孤独へ突っ走っていく様は、ついこんな詩的な表現にしたくなる。

フレディはバンドを、バンドメンバーを愛していた。
彼らと音楽をする時間を愛し、彼らと歌う曲を作る事を愛した。
けれど、才能はフレディが彼の才能を「QUEEN仕様」にする事が気に入らなかったのじゃないか。
フレディの中で「QUEENを愛する人としてのフレディ」と「音楽の天才としてのフレディ」は分裂してしまっていたんだろう。
QUEENと音楽は、本来フレディにとっても不可分なものだったのに。

フレディは愛を、肯定を、求め続けた。
お金を得て彼がしたことは、お金を使って肯定を集める事。
でもそうやって集めた肯定は本物ではなかった。
どんどん深みにハマっていくフレディ。
仕事仲間にも騙され、結婚しても自分のセクシュアリティに気付いてしまって上手くいかない。




フレディと一度は結婚する女性、メアリー。
史実が何割反映されているかはおいておいて、彼女との関係にこそフレディの孤独の深さが現れている。
付き合う前、メアリーは服屋の店員。
フレディにレディースも混ぜたコーディネートをして、「あなたのスタイル素敵よ」という。
フレディの中にある「セクシュアリティの揺らぎ」をメアリーは意図せず肯定してしまった。
そこから始まる「恋のようなもの」。
成功して指輪を贈って、家を建てて…
けれどある日フレディは気付いていしまう。
男に対して性的な目で見てしまう自分を。
でもメアリーが嫌な訳じゃない。
だからフレディは自分を「ゲイ」ではなく「バイ」と表現する。
それに対してメアリーは「あなた、ゲイよ」と返す。

メアリーにとってフレディの愛は「親に肯定を求める子供の愛」でしかなかったんだろうなあ。
そして台詞を見る限りメアリーはその手のだめんずを引き寄せるタイプらしい。

そして始まる奇妙な生活。
フレディはメアリーの家と自分の家を隣同士で建てた。
フレディの仕事部屋とメアリーの寝室は窓が近くて、スタンドのオンオフが見える。
そんな合図を何度もメアリーにやらせて無邪気に笑うフレディ。

このフレディの「無垢」が痛い。
フレディにとって、愛は愛なんだ。
その愛がセクシャルな欲を伴うかどうかは本質じゃない。
でも、恋人ならば夫婦ならば、その「愛にセクシャルな意味を伴うか」は大事な問題だ。
メアリーはフレディの未分化だけど無垢な愛ではなく、大人同士の清濁併せ持ちつつしっかり意味を自覚した愛を求めた。
身も蓋もない言い方をするなら、「私はアンタのお母さんじゃない!」ってわけだ。
家事とかそういう意味での「お母さんじゃない」ならまだ乗り越えようもあるけれど、愛の形としての「お母さんじゃない」は根深い。
しかも気付いているのはメアリーだけで、フレディは分かっていないから。

メアリーの「あなた、ゲイよ」は「あなたが私に求めているのは赤ん坊が母親に求める無条件の肯定という形の愛であって、恋人同士のセクシャルな愛ではない」って事を突き付ける台詞で、胸が痛かった。


そしてアメリカだなあと思った事。
ラストシーンの後、本物のフレディの半生の写真も出てくるんだが、そこにフレディの最期を看取った恋人のジム・ハットンも出ている。
映画の中でもガッツリとフレディとジムはキスしてます。
腐女子がキャーキャー言うような、コンテンツとしてのBLではない、マイノリティでも迫害されてもそうせずにいられない愛がそこにあった。
フレディとジムのキスは作品として必要だった、と思う。
あれを見て初めて「同性を愛する」という事が彼らの人生にどう影響したかを実感できたような気がする。

ライブ・エイド前に、フレディはジムと実家に行く。
ジと家族でお茶をする。
彼らは自分たちが恋人なんて言わない。
「友達」と紹介する。
けれど、母親は気付いている。
フレディが言いにくい言葉をしぼりだそうとする時、ソファのひじ掛けの上で合わさる二人の手に。



ストーリーと絡み合いながら流れるQUEENの音楽が予想通り素晴らしい。
特にウィーウィルロックユー制作シーンとクライマックスのライブ・エイド。
ウィーウィルロックユーの和訳歌詞がどうにもダサいのはご愛嬌。

タイトルにもなっているボヘミアンラプソディ。
作曲シーンのフレディの表情がたまらない。
数分のシーンなのに、彼の葛藤が全て伝わってくる。
周囲が自分に求めているもの。
自分が本当に求めているもの。
自分でもそれを望んでいるかわからないけど自分を突き動かす何か。


この映画は全てが史実という訳じゃない。
私も事前にドキュメンタリー番組とか見て事実と映画の比較とか予習したし。
でもフィクションを織り込んだことで、「才能に振り回され孤独と戦いながら愛を求める無垢な魂」というフレディ像がクッキリ立ち上がってくる。


最後に、私はこれは休日の朝イチに音響の良い大きな映画館で見た。
いい音で、大画面で、でも静かに見たかったの。
応援上映?爆音上映?好きな人もそれはそれでいい思う。
QUEENの音楽を全力で楽しむのもいいと思うし、それだけでも充分楽しめるぐらい音楽がイイ。
でも私派まずはフレディの生きざまを見たかった。
大人になってから何回か引っ越して毎回荷物を減らしてもQUEENのアルバムはずっと持ってるぐらいQUEENが好きだから。
最後の本物の写真に想定外の揺さぶられ方はしたけど、それもよかった。
さてもう一回アルバムを聞こう。

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とにかく生のステージが好き。
お笑いメインに、芝居、宝塚と西へ東へ。

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