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2018-03

オジサマと喪失@アンナチュラル

米津玄師にドハマりし、彼の歌が主題歌になってるドラマにまで手を出す。
このドラマ、法医学者が主人公だけどいわゆる猟奇的なアレはそう出てこない。
死因究明が難しい遺体が出てくることが多いので、毒殺率が高めなのよね。
そこらへんも見やすいドラマだった。
(過去に見てた無痛というドラマはヤバくてだな…


主人公のミコトは石原さとみ。
そりゃあ可愛い、文句なしに可愛い。
しかもスタイリストがいいのか、衣装の小物のセンスがリアリティあってセンスもいい。
トラウマを抱えた設定ではあるけれど、それが落ち込む方向ではなく怒りを生み出す方向に作用しているから、暗さはない。

この作品、彼氏彼女のいない女2人男3人が同じ職場で働いていながら、カップル成立0という潔さ。
ただ、六郎(窪田正孝)は明らかにミコトに好意があるけれど。
ミコトの主人公適正バリバリの熱量と愛され度、中堂の口の悪さ、東海林のいい女だけど報われない感じ、坂本のヘタレたしたたかさ、未熟ながら成長著しく少年漫画的な六郎、全部包み込む大人である所長。
実にバランスのいいチーム。

メインキャラ5人と所長のUDIラボ組と、宍戸と末次メインの出版社組、ラスボスで中堂の敵がこの話の三本柱。
中堂は恋人を殺されていて、その犯人がラスボスになる。
一話一話の事件とともに、少しずつ回想が挿入されていく構成。

脇役が脇役と呼ぶにはもったいないレベルのいい仕事っぷり。

まず、中堂をパワハラで訴える坂本@ずんの飯尾さん。
コイツがもうどうしようもないヘタレで、中堂の「クソ」連呼におびえてるくせに生活費のために訴訟は起こす。
ミコトにいい就職先紹介されればアッサリ訴訟はやめる。
ムーミンLOVEで買収もカンタン。
だけど、最終話のエピローグ的な所で成長を見せる。
ダメダメそうなオーラは変わらず、でも明らかに変わってる。
この人間臭さを演じきれるのはいいなあと思う。


末次役の池田鉄洋がもうね、顔がイケメンじゃなくてもカッコよくなれる人だと知ってたけどすごいわ。
最終話、悪役が次々捕まっていく流れの中、どんどんカッコよくなっていく。
仕事に対しての熱さ、譲れない何か、そういうものをきちんと表現しているの。
わずか十数分の中で。
古田新太もそうだけど、カッコよさは見た目じゃない。
世の中の「ただしイケメンに~」をやってる男子、彼らを見習え。


所長はメインキャスト側だけど松重豊の芝居について何も言わない訳にはいかない。
普段、熱い思いを隠して隠して、ここぞという時には部下の盾となって戦う上司の鑑。
獅子となって吠えた次の瞬間、ヘタレに戻るのも素晴らしい。
私が「理想の上司ランキング」を作るとしたら、ドラマ部門一位は間違いなくこの所長だ。
画面の端にいる時も、一瞬たりとも「所長」でない瞬間がないのは流石の職人技。



以上の三人のおじさまズが今回の私のイチオシだけど、番外編がもう二人。
嫌な検事(烏田守)の吹越満。
嫌な奴なんだけど、敵になっても味方になってもテンションが変わらない。
そして仕事だけはキッチリやる。
単なる嫌がらせに終始しない絶妙な匙加減。

そして「ヤシキさん」のミッキーカーチス!
ゴミ屋敷に住む独居老人で、出番は少ない。
だけど所長との心の交流の温かさ、関わったのは一瞬のはずなのに六郎にも影響を与え、しかも彼とともに流れる主題歌がたまらん。


主題歌のLemonは大事な人を失った後、みっともなくも生き続けようと足掻く歌。
だからミコトにも中堂にも当てはまるし、なんなら所長にもそういう経験があるんじゃないかと思う。
最終話では中堂とともに主題歌が流れ、事件解決で鎧の剥がれた中堂の表情にもらい泣きした。
だけど、このヤシキさんもこの歌に合うんだ。
(この辺、ラスボスの事件絡みなのであまり書くとネタバレなので言えないが



法医学という、死者のための学問。
「生きている人を救う方が大事」と面と向かって言う医者も出てくる。
だけど、人は理由を求める生き物。
理由を知る事で前に進めることもある。
そして、もしその「理不尽な死」が人為的なものだったら。
それを裁かせるには法医学が必要だ。

作中では法医学によって名誉回復できた人や、死因究明によって前に進めた人がたくさん出てくる。
ミコトは「理不尽な死」を敵だと言う。
大事な人の死が理不尽でないことなんてないだろうが、それでも「犯人」がいて裁きを受けない以上の理不尽さはないだろう。
「日本の解剖率は低い」という話が作中何度も出てくる。
遺体に傷をつけることを嫌だと感じる心もあるだろうし、私だって大事な人を失えばそう思うかもしれない。
それでも、理由を知ることは必要だ。
良い事も悪い事も、知らなければ始まらないのだから。
肉親の死を早すぎる時期に経験したミコトだからこそ、そう強く思えるのだろう。
中堂の情熱はあくまで「犯人捜し」だが、ミコトは少し違うように見えた。
ミコトが最期にその遺体が何を考えていたのか遺族に必死に伝えようとする話があり、この話では死因は殺人ではない。
それでもミコトは「起きた事」を調べ続け、そこで出てきた事実が遺族の心を救った。
私はこの話が大好きだ。


もし続編があるのなら。
お願いだから所長の過去編やってください。
絶対にすごい深い話が眠ってると思うわ。
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このページの管理者、朽葉。
とにかく生のステージが好き。
お笑いメインに、芝居、宝塚と西へ東へ。

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